7.医療事務で必要となる医療保障制度の知識とは?

 

医療事務の仕事は、窓口対応や患者さまの治療費を計算・請求、またレセプト作成業務など数多くあります。わたしたちが受ける診療は、国が定めた医療保障制度により決められているため、医療事務の仕事には、それらの知識が必要不可欠です。そこで今回は医療事務で必要となる医療保障制度についてまとめてみました。

 

日本の医療保障制度は、全ての人が平等に医療を受けられるように国民皆保険制度をとっています。毎月決められた保険料を納付すれば保険証が交付され、わたしたちは病気やケガに関して、全国どこの医療機関でも診療を受けることができます。

 

 

知っておくべき医療保険制度の知識

 

【1】医療保険制度

医療保険には、学生や自営業者が加入する国民健康保険(国保)と、会社員とその家族が加入する社会保険(社保)があります。両者とも医療機関での本人負担は、就学前は2割、それ以降69歳までは3割、70歳から74歳までは1割または3割(前期高齢者とよびます。年齢と所得により負担割合が異なります。)です。もし高額の医療費がかかる場合は、各保険者に限度額認定証の発行を申請・医療機関に提示することで、1ヶ月の窓口支払を一定額に抑えることが可能です。(所得により上限額が変わります。)

 

【2】後期高齢者医療制度

75歳以上(もしくは一定の障害がある65歳以上)が加入する保険で、上記の医療保険制度とは独立しています。本人の負担割合は前年度の所得によって1割または3割になります。上記の医療保険制度と同様に、窓口支払いは一定額を超えたら請求されません。

 

【3】公費負担制度

国や自治体などが発行している公費の医療症があれば本人負担をさらに抑えることができます。対象者は、乳幼児やひとり親、重度身体障害者や難病患者など数多くあります。もし患者さまが何か公費制度を受けたいと希望された場合は、医師の診断が必要なものもあるため、申請の手続きに必要なものをお伝えしてあげましょう。

 

【4】労災保険制度

業務上または通勤時において病気やケガなどを負った場合に治療費を保証してくれる制度です。労災保険で治療を受けるためには、労災指定の医療機関に「療養の給付請求書」を提出する必要があります。患者さまの治療費は、従来の診療報酬制度ではなく、「労災診療費算定基準」をもとに計算・請求します。

 

【5】自賠責

交通事故により負傷した場合に、治療費や文書料、慰謝料など被害者1名につき120万円を上限に補償される制度です。限度額が決められている為、ほとんどの人はこの他に任意保険にも加入しています。

 

保険診療は原則、病気やケガの治療を対象としているため、美容目的や不妊治療、国内で認可されていない治療などは適用されません。保険適用でないものは自由診療となり、治療費も各医療機関により異なります。自由診療について理解されていない患者さまも多くいるため、窓口でわかりやすく説明してあげましょう。

 

以上、医療事務で必要となる医療保障制度について紹介しましたが、いかがでしたか?

 

わたしたち医療事務の役割は、ただ窓口対応やレセプトができればいいのではなく、医療保障制度に精通し、患者さまの負担が少しでも減るように制度を案内することも求められています。患者さまのお役にたてるように日々頑張っていきましょう!