3.レセプト業務

医療事務のもっとも重要なお仕事が「レセプト業務」です

 

医療事務の仕事のもっとも根幹となるのが「レセプト業務」です。レセプト業務は、「病院の経営」や私たちの「お給料」にも関係してくるため、専門知識が必要になる大切な業務です。そこで、今回は、わたしたち医療事務が必ず覚えなければいけないレセプト業務について、このページだけで理解できるようにご説明したいと思います。

 

 

【1】「レセプト」とはそもそも何か?

 

レセプトの正式名称は「診療報酬明細書」といい、これには、患者さまの1ヶ月の診療行為が点数化されて記載されています。国で定められている診療行為にはそれぞれ点数が決められており、基本的に1点=10円で請求します。したがって、病院に入るお金は「総点数×10円」−「患者さまの負担金」になります。

 

患者さまの負担金は、年齢や加入している保険や公費によって異なります。例えば未就学児は2割、それ以降69歳までは3割、70歳からは収入より1割から3割になります。さらに自治体が発行する身体障害者やひとり親、乳幼児の公費医療証がある場合はさらに負担が減ります。

 

診療報酬の概要

 

(1)病院に入ってくるお金

「病院に入ってくるお金」=「総点数×10円」−「患者さまの負担金」

 

(2)患者様の負担金の割合

・未就学児・・・2割
・69歳まで・・・3割
・70歳から・・・1〜3割(※収入による)
※身体障害者等の認定を受けている場合も負担が減ります。

 

 

レセプト業務は主に月末から翌月10日にかけておこない、医療事務だけではなく医師の確認も必要になります。したがって、毎月の業務がスケジュールどおりいくように、事前に医師と話し合っておくといいでしょう。また、請求の媒体は、昔は紙でしたが、現在はCDやオンライン請求が一般化されています。


 

では、患者さまの負担金以外のお金はどこから入ってくるのでしょうか。

 

【2】レセプトはどこに請求するのか?

 

患者さまの負担金以外のお金は「患者さまの加入している保険者」へ請求しますが、国保・社保ともに詳細にわかれています。学生や自営業者が加入している国保には、一般国保の他に退職者国保、医師や建設業者が加入している特別国保、75歳以上(一定の障害者は65歳以上)が対象の後期高齢などがあります。

 

一方、会社に所属している本人や家族が加入している社保には、公務員の共済組合、サラリーマンの健康保険があり、さらに企業の規模や公務員の種類(教員や警察など)により詳細にわかれていきます。さらに公費がある場合は、各自治体へ請求します。

 

患者様の加入している保険者

 

(1)国保

・一般国保・・・学生、自営業者
・退職者国保・・・退職者
・特別国保・・・医師、建設業者
・後期高齢・・・75歳以上

 

(2)社保

・共済組合・・・公務員
・健康保険・・・サラリーマン

 

このように、患者の加入している保険ごとに請求するのは医療機関と保険者の業務が煩雑になる可能性があるため、効率のいいものとはいえません。したがって、業務の効率化のため、レセプトは国保であれば「国保連合会」、社保であれば「支払基金」へ一度まとめて請求します。

 

【3】レセプト請求後の流れは?

 

さて、医療機関のすべてのレセプトをまとめて受け取る「国保連合会」と「支払基金」ですが、これらは各県ごとにあり、その県にある医療機関から一度うけとったレセプトを確認してから、各保険者へわたします。もし、ここで氏名や保険番号の誤り、保険診療に合わないものが請求されていたら、保険者へわたさずに医療機関へ戻すこともあります。これを「レセプト返戻」といいます。

 

また、一部の診療行為の点数だけ削られる「減点」もあります。戻ってきたレセプトや削られた点数は、収入としてお金が入ってこないため、再請求をする必要があります。医療事務はこのようなことがおきないためにも、詳細にレセプトをチェックする力が求められています。

 

 

レセプトは、国保連合会と支払い基金の確認終了後に各保険者へわたります。ここでもレセプトが正しく請求されているか確認が行われ、もし何らかの誤りがあれば、上記の機関を経由して医療機関へ戻されます。

 

認められたレセプト分の金額は、各保険者より、国保連合会と支払い基金を経由して医療機関へ支払いされます。一般的にレセプトのお金が医療機関へはいるまで2ヶ月を要します。


 

以上、レセプト業務についてお伝えしましたが、いかがでしたか? また請求の流れについて具体的なイメージができたでしょうか?

 

レセプト業務は、2年に1度改訂され、他スタッフにはできない専門業務になるため、つねに学ぶ姿勢が求められています。あなたも医療チームの一員としてプロ意識をもって業務に携わりましょう。応援しています!